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相続登記に必要な相続証明書など有効期限がない理由

相続登記に必要な相続証明書などに有効期限はありますか?
有効期限がないならば、その根拠条文は?

答えは、被相続人の除籍謄本や法定相続人の戸籍謄本など相続証明書に有効期限は基本的にはありません。ただし、場合によってはあります。

基本的に有効期限がない理由は、有効期限が必要だという根拠条文がないからです。

ただし、相続人の戸籍証明書は、被相続人の死亡後に取得する必要があります。
これは、被相続人の死亡後において、相続人が生存していることを証明するために必要です。
したがいまして、戸籍証明書に有効期限の定めがないからといって、被相続人の死亡前に取得した相続人の戸籍証明書は使用できないことになります。
もっとも、被相続人の死亡後に取得した相続人の戸籍証明書であれば、有効期限の定めはありません。

まず、相続登記はどこに申請するのでしょうか?
なになに(地方)法務局 なんとか出張所(支局)という登記所といわれている役所です。

この登記所という役所は、国の機関です。民間ではありません。
国に提出する書類は、法律の規定に従って審査されます。
法律の規定がない場合は、その機関の通達に従って審査されます。

ということは、相続登記に必要な相続証明書、有効期限についても、登記所で審査する登記官は、法律の規定、通達またはその根拠となる規定などに従って審査します。

例えば戸籍謄本や除籍謄本など相続登記に必要な相続証明書の期限については、何か月以内のものが必要だという規定が、不動産登記法、不動産登記令、その他にありません。
ですから、基本的に有効期限がない、ということになります。
こういう証明書の有効期限は何か月です、という規定があれば、その規定に拘束されます。
こういう規定がないので、拘束されない、ということになります。

ただし、場合によって必要になるものもあります。
これは、被相続人や相続人そのものを証明するのではなく、有効期限が規定されているものです。

例えば、法定相続の方法で相続登記を申請する場合で、法定相続人の中に未成年者がいる場合、未成年者に代わって親権者が登記申請します。
この場合、例えば、申請する母が未成年者の親権者であることを証明しなければなりません。
これは、相続、とは関係のないことです。
この証明書類は、親権者と未成年者が記載されている戸籍謄本です。
これは、相続証明書ではなく、登記上、代理権限証書といわれるものです。

法定相続による方法で相続登記を申請する場合、親権者と未成年者が記載されている戸籍謄本は、相続証明書と代理権限証書を兼ねることになります。
ですから、この場合、結果として、3か月の有効期限が必要になります。

代理権限証書は、委任状を除いて、証明書であれば3か月の有効期限が必要になります。
これは条文で規定されています。

不動産登記令では、次のように規定されています。

(添付情報)
第七条  登記の申請をする場合には、次に掲げる情報をその申請情報と併せて登記所に提供しなければならない。
一  申請人が法人であるとき(法務省令で定める場合を除く。)は、当該法人の代表者の資格を証する情報
二  代理人によって登記を申請するとき(法務省令で定める場合を除く。)は、当該代理人の権限を証する情報

(代表者の資格を証する情報を記載した書面の期間制限等)
第十七条  第七条第一項第一号又は第二号に掲げる情報を記載した書面であって、市町村長、登記官その他の公務員が職務上作成したものは、作成後三月以内のものでなければならない。
2  前項の規定は、官庁又は公署が登記の嘱託をする場合には、適用しない。