借地権付未登記建物の相続

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借地権付未登記建物の相続

未登記建物を登記する場合は、
(1)建物表題登記をします。(専門家に依頼する場合は「土地家屋調査士」に依頼します。)
   この登記は、「建物の表題」を登記するものです。
   表題は、建物の所在、家屋番号、種類、構造、床面積を登記します。
   すなわち、建物の形状についての登記です。
   建物表題登記をすることにより、第三者対抗要件となります。
(2)所有権保存登記をします。(専門家に依頼する場合は「司法書士」に依頼します。)
   この登記をすることにより、いわゆる権利証(登記識別情報)が発行されます。

被相続人の借地権付き未登記建物の相続(事例)

事例:被相続人所有の未登記建物と借地権があります。法定相続人は3人です。法定相続人同士の話し合いが長引いて解決には時間がかかりそうです。相談者一人の名義にしたい。どうしたらよいでしょうか。

借地上の建物は、これを登記しないとその借地権を第三者に対抗(主張)できません。
したがいまして、借地上の建物は登記する必要があります。

(借地権の対抗力)第十条 借地権は、その登記がなくても、土地の上に借地権者が登記されている建物を所有するときは、これをもって第三者に対抗することができる。

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被相続人所有の未登記建物の相続登記方法(基本的な方法)

法定相続人が3人で、そのうちの1人の名義とする場合の相続登記の基本的な方法は、次のとおりです。3人の話し合い(遺産分割協議)がまとまっている場合。

  1. 建物表題登記をします。相続人1人の名義で登記します。
    この場合には、通常の相続登記(不動産名義変更)をする場合と同様に、
    被相続人の除籍謄本や相続人全員の戸籍謄本、戸籍の附票、印鑑証明書、遺産分割協議書などが必要となります。
    その他、建物表題登記に必要な書類(建築確認書類、建築業者の工事完了引き渡し証明書など)が必要となります。建物表題登記に必要な書類は末尾を参考にしてください。
  2. 所有権保存登記をします。相続人1人の名義で登記します。いわゆる権利証(登記識別情報)が発行されます。

相続人全員の協力を得られない場合の相続登記の方法

現実的には、相続人全員の同意を得るのに時間がかかるようですので、

  1. 建物表題登記を「被相続人」の名義で登記します。
    この場合、相続人のうちの一人が保存行為として登記申請人となることができます。相続人全員が申請人となる必要がありません。
    被相続人の除籍謄本などのほか相続人の一人の戸籍謄本、住民票が必要となります。
  2. 次に、相続人全員の合意、すなわち、遺産分割協議が成立したのちに、相続人1人の名義で、所有権保存登記をします。
    この場合の必要書類は、被相続人の除籍謄本や相続人全員の戸籍謄本、住民票、印鑑証明書、遺産分割協議書などが必要となります。 

この方法では、建物表題登記はされても所有権保存登記がされていない状態となります。相続人1人の名義とすることができない場合、建物を含めて借地権全部の権利を第三者に対抗(主張)できませんので、早めに遺産分割協議を成立させることが必要となります。話し合いでまとまらない場合は、家庭裁判所に遺産分割調停を申立てて、ここで遺産分割が成立するようにします。

建物表題登記をする場合に必要な書類は、相続登記に必要な書類のほかに次の書類が必要です。

  1. 地主の承諾書が基本的に必要です。
    地主が承諾書を発行しない場合の方法もありますので、ご安心ください。基本的には、地主の承諾書が必要となりますので、まず、この方法をとります。
  2. 建物の固定資産税の評価証明書
  3. 建物の固定資産税を納付していることの領収書
  4. 地代を支払っていることの証明書(領収書など)
  5. 電気・ガス・水道代を支払っていることの証明書(領収書など)
  6. 建物の建築確認通知書
  7. 建築業者の建物引渡証明書
  8. 上申書(相続人の)(印鑑証明書が必要です。)   
    6・7は、相当古い建物である場合、これらの書類が存在しない場合は、上申書を登記所に提出します。 

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