相続登記の申請書など法務局への提出方法と登記完了書類の受領方法

相続登記の申請書など法務局への提出方法と登記完了書類の受領方法

以下の内容は、申請者が法務局に出向いて相続手続を行う場合について解説します。
遠方などで理由で、法務局に出向くことが困難な場合は、司法書士に依頼することを検討した方がよいでしょう。
相続登記と遠方への登記申請を参考にしてください。

相続登記の申請書など法務局への提出方法

相続登記申請書の綴じ方と原本還付の方法

次の例は、遺産分割協議書で相続登記をする場合です。
相続登記申請書を作成し、必要書類を準備できましたら、次の順番で登記申請書と必要書類をすべて「左端2か所」にホッチキスで綴じます。
原本還付の方法については後述します。

  1. 登記申請書(2ページ以上となる場合は、申請者が割印をします。)
  2. 印紙台紙(コピー用紙を使用します。)
    申請書類一式を法務局に提出するため、法務局に出向いたときに、「収入印紙売り場」で登録免許税に相当する「収入印紙」を購入します。印紙台紙にこれを貼付します。消印はしません。してはいけません。(法務局が消印をします。)
  3. (委任状がある場合は、委任状(相続名義人が2名上で、そのうちの1名に申請を委任する場合。相続登記と委任状を参考にしてください。)
  4. 相続関係説明図
  5. 被相続人の住民票除票(または戸籍の附票)(原本還付)
  6. 相続名義人の住民票(原本還付)
  7. 遺産分割協議書(原本還付)
  8. 印鑑証明書(相続人全員)(原本還付)
  9. 固定資産税納税通知書・課税明細書(または評価証明書など)(原本還付)
    これ(原本還付のコピー)に登録免許税の計算方法を鉛筆で記入しときます。こうすることで、法務局の担当官が登録免許税の計算方法を確認しやすくできます。

これらのほかに、原本還付する「原本」と被相続人・相続人の戸籍除籍謄本(原本)をクリップで綴じます。
原本還付する「原本」は、申請書と一緒に法務局に提出します。登記完了後、返却してくれます。登記完了まで返却してくれません。

  1. 被相続人の住民票除票(または戸籍の附票)
  2. 相続名義人の住民票
  3. 被相続人の除籍謄本(出生から死亡まで)
  4. 相続人全員の戸籍謄本
  5. 遺産分割協議書
  6. 印鑑証明書(相続人全員)
  7. 固定資産税納税通知書・課税明細書(または評価証明書など)

以上の書類一式を「不動産を管轄する法務局」に提出します。

原本還付の方法:相続登記

相続登記では、必要に応じて原本還付手続をします。
例えば、相続登記の後に、預貯金の相続手続を行う場合、相続登記で使用した書類を原本還付をすることにより、再び預貯金の相続手続で使用することができます。

原本還付の例
(1)コピーした書類の「1ページ目」の「空白部分」に次の文言を記載し、申請人が署名し押印します。

これは原本の写しに相違ありません。
氏名(申請人)・押印
(日付・住所の記入は必要ありません。)

(2)コピーした書類が2ページ以上ある場合は、それぞれのページを折り返して、すべてのページとページの間の左空白部分に割印をします。

以上の書類一式で、法務局に提出する書類の完成です。

相続登記申請書類一式を法務局に提出

  1. 相続登記申請書類一式を提出する「不動産を管轄する法務局」を確認します。
    「不動産を管轄する法務局」は、法務局の管轄のご案内でご確認ください。
  2. 前記の相続登記申請書類一式を「不動産を管轄する法務局」に提出するために法務局に出向きます。
    相続登記の申請は「不動産を管轄する法務局」以外の別の法務局に申請書類一式を提出することができません。
    ただし、登記事項証明書(登記簿謄本)は、日本全国どこの法務局でも取得することができます。
  3. 登録免許税に相当する「収入印紙売り場」で「収入印紙」を購入します。
    申請書の「印紙台紙」に収入印紙を貼付します。消印はしません。してはいけません。(法務局が消印をします。)
  4. 「登記申請の受付」に相続登記申請書類一式を提出します。
    相続登記申請書類一式を法務局が受付けたという「受領証」が欲しい場合は、次の書類を申請書類一式と一緒に提出します。(法務局では、「受領証」を当然には発行してくれません。)
    「受領証」が欲しい場合、登記申請書(不動産の表示まで)をコピーし、「登記申請書」に代えて「受領証」と記載します。
  5. 「登記完了予定日」を確認します。受付窓口に「登記完了予定日」が掲示されていますので、メモします。登記完了予定日に法務局に完了書類を受取ります。
    登記完了予定日を参考にしてください。
    提出した相続登記申請書類に誤りなどがある場合
    提出した相続登記申請書類に誤記、書類の不足などがある場合、法務局の担当官から電話連絡があります。この場合、法務局に出向いて、訂正や不足書類を提出します。これをしない場合、登記が完了しません。登記完了予定日(補正日)を経過して、これらの訂正や不足書類の提出ができない場合は、申請を取り下げるように言われるか、法務局の職権で却下されることになります。
    このため、訂正や不足書類がある場合は、速やかに訂正や不足書類を提出するようにします。

相続登記完了書類の受領方法

  1. 「登記完了予定日」に完了書類を受取りに法務局に出向きます。
    法務局に持参するもの
    (1)申請人の印鑑(相続登記申請書に押印した印鑑)
    (2)身分証明書(運転免許証・マイナンバーカードなど)
  2. 法務局の「登記申請した窓口」で、次の書類を受取ります。
    (1)登記識別情報通知(相続名義人):権利証となるものです。
    (2)登記完了証
    (3)原本還付した原本
  3. 「登記事項証明書(登記簿謄本)」の取得
    「登記事項証明書(登記簿謄本)」の係で、これの申請書に記入捺印し、取得します。
    「登記事項証明書(登記簿謄本)」で、確かに「相続名義人」として登記されていること、記載されていることを確認します。

以上で、法務局での相続登記が完了します。

相続登記については、当司法書士事務所にご相談ください。

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