遺産分割協議書の書き方

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遺産分割協議書の書き方

用紙の大きさに制限はありません。通常のコピー用紙A4版でOK。
ただし、遺産分割協議書が2ページ以上になるときは、相続人全員の割印が必要です。

登記所では、少しの記入ミスでも訂正を求めますので、できれば、捨印があった方がよいでしょう。
捨印を押すのを嫌がる相続人がいるときは、5回くらいチェックして間違いがないことを確認しましょう。

「不動産の表示」の記載方法

「不動産の表示」の記載は、登記簿(登記記録)に記載されているとおりに記載しましょう。
登記所は、登記記録情報(登記簿)に記載された不動産の内容でしか、判断しません。

よくあることですが、税理士さん作成の遺産分割協議書で、固定資産税の評価証明書に記載されている不動産の内容で、書かれたものがあります。
例えば、土地であれば「地目」「地積」、建物であれば「種類」「構造」「床面積」です。
これは、評価証明書には、登記上の内容のほかに、現況の内容が記載されているからです。

この場合、遺産分割協議書は、登記記録情報(登記簿)の内容どおりに訂正しなくても問題ありません。
ただし、最低でも、土地であれば、所在・地番は正確に記載する必要があります。建物であれば、所在・家屋番号を正確に記載する必要があります。
これは、土地・建物を特定するために必要です。これらが登記上と異なる記載の場合は、土地・建物を特定できない、したがって、登記できないことになります。

なお、登記記録情報(登記簿)に記載されている「不動産の表示」は、必ずしも現況どおり記載されているとは限らないからです。

このように、登記記録情報(登記簿)に記載されている「不動産の表示」と評価証明書に記載された現況の内容が相違する場合は、2つの記載を併記しても問題ありません。

相続人の署名・捺印について

遺産分割協議書に相続人が署名・捺印する日付は、実際、遺産分割の協議をした日か、あるいは、最後に、署名した人が、署名した日を記入するようにしましょう。

相続人の住所と氏名を記名、すなわち、遺産分割協議書を作成するときに、一緒についでに、住所、氏名を記入(パソコンで記名)する人がいますが、これは、やめましょう。
あとあと問題にならないように、住所の記入も含め、必ず、相続人本人に記入してもらいましょう。

この署名、すなわち住所、氏名を記入するとき、
普通、当然、本人が記入する住所、氏名の記載は間違っていない、と思いがちですが、
よく、間違っているときがあります。
住所、氏名の記入は、印鑑証明書に記載されているとおりに記入してもらいましょう。
省略できる部分は、番地、番、号をー(ハイフン)にすることができるぐらいです。

署名の後ろの実印の押印は、鮮明に押印する必要があります。
遺産分割協議書に限らず、適当に押印する人がいます。
実印を押印する以上、印鑑証明書を付けるわけですから、適当に押印しては、意味のないことになります。

登記所の登記官は、遺産分割協議書に押印された印影が、印鑑証明書の印影と同一かどうか、きちんと確認しますので、不鮮明に押印されている場合は、押印し直すように指導されます。

遺産分割協議書の見本

遺産分割協議書の例

遺産分割協議書に不動産だけを記載する場合

                遺産分割協議書

被相続人 横浜太郎(昭和  年  月  日生)の令和  年  月  日死亡による相続が開始したため、その相続人全員において遺産分割協議をした結果、次のとおり決定した。

相続人横浜次郎は、次の不動産を取得する。

   所  在  横浜市中区関内
   地  番  100番1
   地  目  宅地
   地  積  100・00平方メートル
          
相続人横浜花子は、次の不動産を取得する。

   所  在  横浜市中区関内100番地1
   家屋番号  100番1
   種  類  居宅
   構  造  木造瓦葺平家建
   床面積   100・00平方メートル

上記の協議が成立したことを証するため、この協議書を作成し、各自署名捺印する。

令和  年  月  日

相続人(横浜次郎)(住所)神奈川県横浜市中区関内100番1号  
    
    (氏名) 横浜次郎   ㊞ (実印を鮮明に押印)
                            

相続人(横浜花子)(住所)神奈川県横浜市中区関内100番1号  
    
    (氏名) 横浜花子   ㊞ (実印を鮮明に押印)
 

遺産分割協議書に不動産の他、預貯金などを記載する場合

               遺産分割協議書

被相続人 横浜太郎(昭和  年  月  日生)の令和  年  月  日死亡による相続が開始したため、その相続人全員において遺産分割協議をした結果、次のとおり決定した。

相続人 横浜次郎は、次の不動産を取得する。

   所  在  神奈川県横浜市中区関内
   地  番  100番1
   地  目  宅地
   地  積  100・00平方メートル

相続人 横浜花子は、次の遺産を取得する。

 横浜関内銀行 横浜支店 店番 ○○
    普通口座番号 ○○○○○
    
 郵便貯金:ゆうちょ銀行
    記号○○○○○ 番号○○○○○
    
 横浜関内信用金庫 横浜支店  店番 ○○
    普通口座番号 ○○○○○
    ○○信用金庫に対して出資した出資金
 国債
    記号○○○○○ 番号○○○○○
    金○○○○○円(利率 %、償還日 ○○○○○)

上記の協議が成立したことを証するため、この協議書を作成し、各自署名捺印する。

令和  年  月  日

相続人(横浜次郎)(住所)神奈川県横浜市中区関内100番1号  
    
    (氏名) 横浜次郎   ㊞ (実印を鮮明に押印)
                            

相続人(横浜花子)(住所)神奈川県横浜市中区関内100番1号  
    
    (氏名) 横浜花子   ㊞ (実印を鮮明に押印)

遺産分割協議書に代償分割を記載する場合

               遺産分割協議書

被相続人 横浜太郎(昭和  年  月  日生)の令和  年  月  日死亡による相続が開始したため、その相続人全員において遺産分割協議をした結果、次のとおり決定した。

相続人 横浜次郎は、次の不動産を取得する。

   所  在  神奈川県横浜市中区関内
   地  番  100番1
   地  目  宅地
   地  積  100・00平方メートル
          
横浜花子は、横浜次郎が相続手続きを行うことに協力し、手続きに必要な書類及び必要な書類に署名・捺印し、横浜次郎に交付する。

横浜次郎は、上記相続財産を相続する代わりに、その代償金として、横浜花子に金○○○○円を支払う。

横浜花子は、横浜次郎が行う相続手続きが上記代償金の支払いに優先して(と同時に)行われることに同意する。

上記の協議が成立したことを証するため、この協議書を作成し、各自署名捺印する。

令和  年  月  日

相続人(横浜次郎)(住所)神奈川県横浜市中区関内100番1号  
    
    (氏名) 横浜次郎   ㊞ (実印を鮮明に押印)
                            

相続人(横浜花子)(住所)神奈川県横浜市中区関内100番1号  
    
    (氏名) 横浜花子   ㊞ (実印を鮮明に押印)


遺産の中に「債務 」があるときは、遺産分割協議書作成と債務の相続を参考にしてください。

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