相続登記情報館トップ相続事例集遺言執行者が遺言内容を執行しないときは?

遺言執行者が遺言内容を執行しないときは?

公正証書遺言の場合、通常は、遺言執行者が指定されています。

相続が開始すると、通常は、遺言書に書かれた遺言執行者が遺言の内容にしたがって執行します。

ところが、なんらかの事情によって、遺言執行者が遺言内容をなかなか執行しない場合があります。

なんらかの事情は、いろいろあるでしょうが、その事情はひとまず置いといて。

こういう場合は、どうしたらよいでしょうか?

基本的に、遺言執行者が就職を承諾したときは、直ちにその任務を行わなければなりません。

遺言執行者が遺言内容をなかなか執行しない場合、相続人その他の利害関係人は、相当の期間を定めて、その期間内に遺言執行者が就職を承諾するかどうか、遺言執行者に催告することができます。

遺言執行者が、その期間内に、相続人に対して返事をしないときは、就職を承諾したものとみなし、遺言執行者は、直ちにその任務を行わなければなりません。

反対に、遺言執行者が、就職を承諾しない、という返事をしたときは、遺言執行者がいないことになるので、この場合、利害関係人は、家庭裁判所に対して、遺言執行者の選任を請求することができます。

また、遺言執行者が就職を承諾したけれども、なかなか執行しない場合、利害関係人は、その遺言執行者の解任を家庭裁判所に請求することができます。

基本的に、遺言執行者がいる場合、相続人は、相続財産の処分その他遺言の執行を妨げる行為をすることができません。

判例では、遺言執行者がいる場合、相続人が相続財産を処分した行為を絶対無効としています。

このように、遺言執行者には、遺言内容を執行する権限があるので、特に遺言執行者になることを承諾していた遺言執行者が、これを執行しないということは、遺言者の意思にも反することになります。

遺言執行者が遺言内容をなかなか執行しない理由は、遺言内容に反対する相続人の意向を配慮するなどの理由が考えられます。

このように、遺言内容をなかなか執行しない遺言執行者がいるということも想定して、遺言執行者は、確実に執行するであろう人、相続人とは利害関係のない人を遺言執行者に指定すべきでしょう。