相続登記の方法:法定相続人が子1名の相続登記
法定相続人が子1名の場合、登記名義人が父(または母)で、単独所有なのか共有名義なのか、死亡日がいつなのかによって、必要書類や登記申請方法が異なります。
次の具体的な、いくつかのケースを参考にしてください。
法定相続人が子1名の場合、法定相続で登記します。
ご自分で登記できるかどうかは、相続登記の難易度が①から④程度ですので、これを目安に検討してください。
次を参考にしてください。
相続登記の手順
自分で相続登記申請をする方法
相続不動産の特定の方法(土地)
相続不動産の特定方法(マンション)
相続登記の必要書類
相続登記申請書の書き方
相続登記申請書:「不動産の表示」の書き方
相続関係説明図の書き方
登記名義人が父で、母が父の前に死亡(母死亡➡父死亡)、法定相続で相続登記する。(難易度②)
申請方法:法定相続で登記
必要書類
①被相続人父の出生から死亡までの除籍謄本(母の死亡記載)
②被相続人父の死亡時の住民票(本籍地記載)(または戸籍の附票)
③相続人子1名の戸籍謄本
④相続人子1名の住民票
⑤相続人子1名の認印
相続登記1件(被相続人:父)で申請
登記記録情報
登記申請書 登記の目的 所有権移転(共有持分の場合は、父氏名持分全部移転) 原 因 令和〇年〇月〇日相続(父の死亡日を記載) 相 続 人 (被相続人 父氏名) (子の住所)○○ (持分のときは、持分〇分の〇と記載) (子の氏名)○○ ㊞ 登記識別情報の発行を希望する 連絡先の電話番号 ○○ー○○ー○○ 添付情報 登記原因証明情報 住所証明情報 評価証明情報 令和〇年〇月〇日申請 ○○法務局 ○○出張所・支局 御中 課税価格 金○○円 登録免許税 金○○円 相続登記と登録免許税の非課税(土地評価価格100万円以下)(令和7年(2025年)3月31日まで)を参考にしてください。適用条文を記載します。 不動産の表示 相続登記申請書:「不動産の表示」の書き方を参考にしてください。
登記名義人が父で、母が父の後に死亡(父死亡➡母死亡)、法定相続で相続登記する。(難易度③)
次の事例は、被相続人父が単独名義の場合です。
申請方法:法定相続で登記
必要書類
①被相続人父の出生から死亡までの除籍謄本
②被相続人父の死亡時の住民票(本籍地記載)(または戸籍の附票)
③被相続人母の出生から死亡までの除籍謄本
④被相続人母の死亡時の住民票(本籍地記載)(または戸籍の附票)
⑤相続人子1名の戸籍謄本
⑥相続人子1名の住民票
⑦相続人子1名の認印
相続登記2件(被相続人:父・母)で申請書を作成して、2件連件で申請
1件目
(1/2)登記申請書 登記の目的 所有権移転 原 因 令和〇年〇月〇日相続(父の死亡日を記載) 相 続 人 (被相続人 父氏名) (母の死亡時住所)○○ 持分2分の1 (母の氏名)○○ (子の住所)○○ 持分2分の1 (子の氏名)○○ ㊞ 登記識別情報の発行を希望する 連絡先の電話番号 ○○ー○○ー○○ 添付情報 登記原因証明情報 住所証明情報 評価証明情報 令和〇年〇月〇日申請 ○○法務局 ○○出張所・支局 御中 課税価格 金○○円 登録免許税 金○○円 登記名義人の1次相続人が死亡している場合(土地の所有権移転登記)の非課税(令和7年(2025年)3月31日まで)を参考にしてください。 事例の母持分2分の1が非課税となります。 適用条文を記載します。 相続登記と登録免許税の非課税(土地評価価格100万円以下)(令和7年(2025年)3月31日まで)を参考にしてください。適用条文を記載します。 不動産の表示 相続登記申請書:「不動産の表示」の書き方を参考にしてください。
2件目
(2/2)登記申請書 登記の目的 母氏名持分全部移転 原 因 令和〇年〇月〇日相続(母の死亡日を記載) 相 続 人 (被相続人 母氏名) (子の住所)○○ 持分2分の1 (子の氏名)○○ ㊞ 登記識別情報の発行を希望する 連絡先の電話番号 ○○ー○○ー○○ 添付情報 登記原因証明情報(一部前件添付) 住所証明情報(前件添付) 評価証明情報(前件添付) 令和〇年〇月〇日申請 ○○法務局 ○○出張所・支局 御中 移転した持分の課税価格 金○○円 登録免許税 金○○円 相続登記と登録免許税の非課税(土地評価価格100万円以下)(令和7年(2025年)3月31日まで)を参考にしてください。適用条文を記載します。 不動産の表示 相続登記申請書:「不動産の表示」の書き方を参考にしてください。
登記名義人(共有者)が父と母で、母が父の前に死亡(母死亡➡父死亡)、法定相続で相続登記する。(難易度④)
次の事例は、被相続人の父と母が共有者で、父と母の両方の相続登記を行う場合です。各持分2分の1とします。
登記記録情報
申請方法:法定相続で登記
必要書類
①被相続人父の出生から死亡までの除籍謄本
②被相続人父の死亡時の住民票(本籍地記載)(または戸籍の附票)
③被相続人母の出生から死亡までの除籍謄本
④被相続人母の死亡時の住民票(本籍地記載)(または戸籍の附票)
⑤相続人子1名の戸籍謄本
⑥相続人子1名の住民票
⑦相続人子1名の認印
相続登記2件(被相続人:父・母)で申請書を作成して、2件連件で申請
1件目
(1/2)登記申請書 登記の目的 母氏名持分全部移転 原 因 令和〇年〇月〇日相続(母の死亡日を記載) 相 続 人 (被相続人 母氏名) (父の死亡時住所)○○ 持分4分の1 (父の氏名)○○ (子の住所)○○ 持分4分の1 (子の氏名)○○ ㊞ 登記識別情報の発行を希望する 連絡先の電話番号 ○○ー○○ー○○ 添付情報 登記原因証明情報 住所証明情報 評価証明情報 令和〇年〇月〇日申請 ○○法務局 ○○出張所・支局 御中 移転した持分の課税価格 金○○円 登録免許税 金○○円 登記名義人の1次相続人が死亡している場合(土地の所有権移転登記)の非課税(令和7年(2025年)3月31日まで)を参考にしてください。 事例の父持分4分の1が非課税となります。 適用条文を記載します。 相続登記と登録免許税の非課税(土地評価価格100万円以下)(令和7年(2025年)3月31日まで)を参考にしてください。適用条文を記載します。 不動産の表示 相続登記申請書:「不動産の表示」の書き方を参考にしてください。
1件目の登記で、母の持分(2分の1)を、法定相続分で父4分の1と子4分の1とに登記します。この登記により、父の持分が4分の3(2分の1+4分の1=4分の3)となります。この4分の3を、さらに子が相続することになります。
2件目
(2/2)登記申請書 登記の目的 父氏名持分全部移転 原 因 令和〇年〇月〇日相続(父の死亡日を記載) 相 続 人 (被相続人 父氏名) (子の住所)○○ 持分4分の3 (子の氏名)○○ ㊞ 登記識別情報の発行を希望する