死者名義の相続登記(不動産名義変更):死者名義の相続登記ができるのか?

  1. 死者名義の相続登記(不動産名義変更):死者名義の相続登記ができるのか?
    1. 【相続登記相談(1)】と【相続登記相談(2)】の違い:死者名義の相続登記ができるのか?
      1. 【相続登記相談(1)】遺産分割調停の内容:被相続人妻の共有持分3分の1を(亡)兄の弟が取得する。
      2. 【相続登記相談(2)】遺産分割調停の内容:被相続人妻の共有持分3分の1を(亡)兄が取得する。
    2. 一般的な説明:死者名義の相続登記ができるのか?
      1. 死者名義の相続登記ができる。ただし、死者名義の相続登記をしなくてもよい場合がある。
        1. 法定相続による相続登記(法定相続分での相続登記)死者名義の相続登記
          1. 死者名義の相続登記(法定相続)の事例(1):死者名義の相続登記をしてもしなくてもよい事例(法定相続人が1名の場合)
          2. 死者名義の相続登記(法定相続)の事例(2):死者名義の相続登記をしなければならない事例(法定相続人が2名の場合)
        2. 遺産分割による相続登記(遺産分割協議・遺産分割調停での相続登記):死者名義の相続登記
          1. 死者名義の相続登記(遺産分割による相続)の事例(1):死者名義の相続登記をしてもしなくてもよい事例(遺産分割により取得した中間の相続人が1名の場合)
    3. 【相続登記相談】の答え
      1. 【相続登記相談(1)】の相続登記の方法:死者名義の登記ができるのか? 遺産分割調停の内容:被相続人妻の共有持分3分の1を(亡)兄の弟が取得する。
      2. 【相続登記相談(2)】の相続登記の方法:死者名義の登記ができるのか? 被相続人妻の共有持分3分の1を(亡)兄が取得する。
    4. まとめ:死者名義の相続登記(不動産名義変更):死者名義の相続登記ができるのか?
  2. 相続登記や預貯金(預金・貯金)の相続手続については、当司法書士事務所にご相談ください。

死者名義の相続登記(不動産名義変更):死者名義の相続登記ができるのか?

【相続登記相談(1)】
遺産分割調停で、次のような内容が決まりました。
(亡)兄(妻の後に死亡)が3分の2、その妻(被相続人)が持分3分の1を共有するマンションを、被相続人妻の兄姉と(亡)兄の弟妹が遺産分割調停をしました。
調停で決まった内容は、次のとおりです。
(亡)兄の弟妹が、被相続人妻の兄姉に対し、代償金として各500万円を支払う代わりに、被相続人妻の持分3分の1を(亡)兄の弟が取得する。
【相続登記相談(2)】
遺産分割調停で、次のような内容が決まりました。
(亡)兄(妻の後に死亡)が3分の2、その妻(被相続人)が持分3分の1を共有するマンションを、被相続人妻の兄姉と(亡)兄の弟妹が遺産分割調停をしました。調停で決まった内容は、次のとおりです。
(亡)兄の弟妹が、被相続人妻の兄姉に対し、代償金として各500万円を支払う代わりに、被相続人妻の持分3分の1を(亡)兄が取得する。

【相続登記相談(1)】と【相続登記相談(2)】の違い:死者名義の相続登記ができるのか?

【相続登記相談(1)(2)】の事例は、数次相続(相続が連続して開始)です。
被相続人妻の共有持分3分の1について、相続登記(不動産名義変更)をしないうちに、その夫が死亡した場合です。

【相続関係・法定相続人】
第1の相続:被相続人 妻(平成25年〇年〇月〇日死亡)
      相続人  妻の兄姉
第2の相続:被相続人 夫(兄)(平成27年〇年〇月〇日死亡)
      相続人  夫の弟妹

【相続関係図】

【マンション共有持分】

法定相続人の基本】

【相続登記相談(1)】遺産分割調停の内容:被相続人妻の共有持分3分の1を(亡)兄の弟が取得する。

通常の遺産分割協議遺産分割調停でも同じ)では、被相続人妻の相続人の兄姉とその夫((亡)兄)の相続人の弟妹が遺産分割協議(遺産分割調停でも同じ)をする場合、被相続人妻の共有持分3分の1を、実際に誰が取得するのかを決めます。

【相続登記相談(1)】の場合は、被相続人妻の共有持分3分の1を、実際に、その夫((亡)兄)の相続人の弟が取得する、という内容です。
この場合、数次相続であるので、その夫((亡)兄)名義(死者名義)ができるのか、する必要があるのか、という問題です。

【相続登記相談(2)】遺産分割調停の内容:被相続人妻の共有持分3分の1を(亡)兄が取得する。

数次相続では、通常の遺産分割調停(遺産分割協議でも同じ)で、このような内容((亡)兄の妻の遺産を(亡)兄が取得)を決めることはありません。通常の遺産分割調停(協議でも同じ)では、【相続登記相談(1)】にように、(亡)兄の妻の遺産を(亡)兄の弟が取得する、と決めます。

当司法書士事務所では、相続関係を分かりやすくするため、2段階の遺産分割協議書を作成します。第1の相続の遺産分割協議書で、「(亡)兄の被相続人妻の遺産を(亡)兄が取得する。」という遺産分割協議書を作成し、第2の相続(被相続人兄)の遺産分割協議書で、「被相続人兄の遺産を弟が取得する。」という遺産分割協議書を作成します。
数次相続登記(遺産分割協議が2回必要な場合)を参考にしてください。

当司法書士事務所がしているように、数次相続で遺産分割協議書を2通作成し、第1の相続(被相続人妻)の遺産分割協議書では、その夫((亡)兄)が取得する、と決めることがあります。なぜなら、この方が分かりやすいし、第1の相続(被相続人妻)の直接の相続人がその夫((亡)兄)であり、(亡)兄の弟妹は、第2の相続(被相続人兄)の相続人だからです。
これは、第1の相続(被相続人妻)で、その夫((亡)兄)が取得し、(亡)兄が取得した共有持分を誰が相続取得するかは、その相続人の弟妹で遺産分割協議をすることになります。
(亡)兄が取得した共有持分を誰が相続取得するかについては、被相続人妻の兄姉が、(亡)兄の弟妹と遺産分割協議することではないからです。

【相続登記相談(2)】の遺産分割調停では、(亡)兄の遺産は、被相続人妻の共有持分3分の1のほかに、(亡)兄の共有持分3分の2があり、ほかにも、(亡)兄単独所有の別のマンションや預貯金があることから、(亡)兄の弟妹は、これらの遺産全部をまとめて、後日、遺産分割協議をしようと考えたため、被相続人妻の共有持分3分の1を(亡)兄が取得する、と決めました。

【(亡)兄の遺産:マンション2部屋・預貯金】

一般的な説明:死者名義の相続登記ができるのか?

死者名義で相続登記をする場合は、数次相続(相続が連続して開始)の場合です。第1の相続が開始した場合、この相続登記をしないうちに、第2の相続が開始してしまい、また、さらに、第3の相続が開始したような場合です。

死者名義の相続登記ができる。ただし、死者名義の相続登記をしなくてもよい場合がある。

法定相続による相続登記(法定相続分での相続登記)死者名義の相続登記
死者名義の相続登記(法定相続)の事例(1):死者名義の相続登記をしてもしなくてもよい事例(法定相続人が1名の場合)
第1の相続:被相続人 祖父(平成25年〇年〇月〇日死亡)
      相続人 (亡)父(祖父の子1名)
第2の相続:被相続人 父(平成27年〇年〇月〇日死亡)
      相続人  配偶者と子

【相続関係図】

次の相続登記の方法(1の1)の死者名義でも、相続登記の方法(1の2)のどちらでも相続登記ができます。
ただし、司法書士が代理申請する場合は、相続登記の方法(1の2)で申請します。なぜなら、2件で申請するよりも、1件で申請する方が司法書士報酬が安くなるからです。

法定相続による相続登記の方法(1の1)
次の2件で相続登記の申請書を作成し、申請します。1件目を死者名義で相続登記します。

 (1/2)登記申請書(一部省略)
登記の目的 所有権移転
原   因 平成25年〇月〇日相続
相 続 人 (被相続人 祖父)
      住所((亡)父)
      氏名((亡)父)
      (申請人)配偶者(または子)の住所・氏名(配偶者または子が保存行為として申請)
添付情報
登記原因証明情報 住所証明情報(父死亡時の住民票除票または戸籍の附票、これらがないときは除籍謄本(本籍を住所とする) 評価証明情報
課税価格   金○○円                                 
登録免許税  金○○円
       登録免許税が非課税(適用期限:令和7年(2025年)3月31日まで)
 (2/2)登記申請書(一部省略)
登記の目的 所有権移転
原   因 平成27年〇月〇日相続
相 続 人 (被相続人 父)
      住所(配偶者)
      持分2分の1 氏名(配偶者)
      住所(子)
      持分2分の1 氏名(子)
添付情報
登記原因証明情報 住所証明情報 評価証明情報
課税価格   金○○円                                 
登録免許税  金○○円

法定相続による相続登記の方法(1の2)
次の1件で相続登記の申請書を作成し、申請します。死者名義の登記をしません。第1の相続での死者名義の登記を省略します。
なぜなら、法定相続人が1名だけの場合、死者名義で登記するのを省略することができます。
この場合、登記の「原因」を「平成25年〇月〇日父(父の氏名)相続平成27年〇月〇日相続」と記載し、第1の相続で父が相続したことを記載します。
もちろん、相続登記の方法(1の1)のように、死者名義で相続登記をしても問題ありません。

      登記申請書(一部省略)
登記の目的 所有権移転
原   因 平成25年〇月〇日父(父の氏名)相続平成27年〇月〇日相続
相 続 人 (被相続人 父)
      住所(配偶者)
      持分2分の1 氏名(配偶者)
      住所(子)
      持分2分の1 氏名(子)
添付情報
登記原因証明情報 住所証明情報 評価証明情報
課税価格   金○○円
登録免許税  金○○円
死者名義の相続登記(法定相続)の事例(2):死者名義の相続登記をしなければならない事例(法定相続人が2名の場合)
第1の相続:被相続人 父(平成25年〇年〇月〇日死亡)
      相続人  (亡)配偶者と子A(父の子1名)
第2の相続:被相続人 配偶者(平成27年〇年〇月〇日死亡)
      相続人  子A

【相続関係図】

この事例では、第1の相続による相続登記を省略できません。なぜなら、相続人が母と子Aの2名で、相続人が1名ではないからです。第1の相続による相続登記を省略できるのは、相続人が1名の場合だけです。
法定相続による相続登記(法定相続分での相続登記)では、第1の相続による相続人が2名以上いる場合は、第1の相続による(亡)配偶者の死者名義で相続登記をしなければなりません。
遺産分割決定書と数次相続を参考にしてください。
この事例では、相続登記申請書を2件で作成し、申請します。

 (1/2)登記申請書(一部省略)
登記の目的 所有権移転
原   因 平成25年〇月〇日相続
相 続 人 (被相続人 父)
      住所((亡)配偶者)
      持分2分の1 氏名((亡)配偶者)
      (申請人)子の住所・氏名(子が申請)
      住所(子)
      持分2分の1 氏名(子)
添付情報
登記原因証明情報 住所証明情報(子の住民票と、配偶者の死亡時の住民票除票または戸籍の附票、これらがないときは除籍謄本(本籍を住所とする) 評価証明情報
課税価格   金○○円                                 
登録免許税  金○○円
      (亡)配偶者の持分2分の1について登録免許税が非課税(適用期限:令和7年(2025年)3月31日まで)
 (2/2)登記申請書(一部省略)
登記の目的 (亡)配偶者(配偶者の氏名)持分全部移転
原   因 平成27年〇月〇日相続
相 続 人 (被相続人 配偶者)
      住所(子)
      持分2分の1 氏名(子)
添付情報
登記原因証明情報 住所証明情報 評価証明情報
移転した持分の課税価格   金○○円                                 
登録免許税  金○○円
遺産分割による相続登記(遺産分割協議・遺産分割調停での相続登記):死者名義の相続登記
死者名義の相続登記(遺産分割による相続)の事例(1):死者名義の相続登記をしてもしなくてもよい事例(遺産分割により取得した中間の相続人が1名の場合)
第1の相続:被相続人 祖父(平成25年〇年〇月〇日死亡)
      相続人 (亡)父・弟妹(祖父の子3名)
      遺産分割で相続取得する人 (亡)父
第2の相続:被相続人 父(平成27年〇年〇月〇日死亡)
      相続人  配偶者と子
      遺産分割で相続取得する人 子

【相続関係図】

次の相続登記の方法(1の1)の死者名義でも、相続登記の方法(1の2)のどちらでも相続登記ができます。
ただし、司法書士が代理申請する場合は、相続登記の方法(1の2)で申請します。なぜなら、2件で申請するよりも、1件で申請する方が司法書士報酬が安くなるからです。

遺産分割による相続登記の方法(1の1)
次の2件で相続登記の申請書を作成し、申請します。1件目を死者名義で相続登記します。

 (1/2)登記申請書(一部省略)
登記の目的 所有権移転
原   因 平成25年〇月〇日相続
相 続 人 (被相続人 祖父)
      住所((亡)父)
      氏名((亡)父)
      (申請人)配偶者(または子)の住所・氏名(配偶者または子が保存行為として申請)
添付情報
登記原因証明情報 住所証明情報(父死亡時の住民票除票または戸籍の附票、これらがないときは除籍謄本(本籍を住所とする) 評価証明情報
課税価格   金○○円                                 
登録免許税  金○○円
       登録免許税が非課税(適用期限:令和7年(2025年)3月31日まで)
 (2/2)登記申請書(一部省略)
登記の目的 所有権移転
原   因 平成27年〇月〇日相続
相 続 人 (被相続人 父)
      住所(子)
      氏名(子)
添付情報
登記原因証明情報 住所証明情報 評価証明情報
課税価格   金○○円                                 
登録免許税  金○○円

遺産分割による相続登記の方法(1の2)
次の1件で相続登記の申請書を作成し、申請します。死者名義の登記をしません。第1の相続での登記を省略します。
なぜなら、遺産分割により取得した相続人((亡父))が1名だけの場合、死者名義で登記するのを省略することができるからです。
この場合、登記の「原因」を「平成25年〇月〇日父(父の氏名)相続平成27年〇月〇日相続」と記載し、第1の相続で父が相続したことを記載します。
もちろん、相続登記の方法(1の1)のように、死者名義で相続登記をしても問題ありません。

      登記申請書(一部省略)
登記の目的 所有権移転
原   因 平成25年〇月〇日父(父の氏名)相続平成27年〇月〇日相続
相 続 人 (被相続人 父)
      住所(子)
      氏名(子)
添付情報
登記原因証明情報 住所証明情報 評価証明情報
課税価格   金○○円                                 
登録免許税  金○○円

【相続登記相談】の答え

【相続登記相談(1)】の相続登記の方法:死者名義の登記ができるのか? 遺産分割調停の内容:被相続人妻の共有持分3分の1を(亡)兄の弟が取得する。

遺産分割調停で、次のような内容が決まりました。
(亡)兄(妻の後に死亡)が3分の2、その妻(被相続人)が持分3分の1を共有するマンションを、被相続人妻の兄姉と(亡)兄の弟妹が遺産分割調停をしました。
調停で決まった内容は、次のとおりです。
(亡)兄の弟が、被相続人妻の兄姉に対し、代償金として各500万円を支払う代わりに、被相続人妻の持分を(亡)兄の弟が取得する。

前述の遺産分割による相続登記の方法(1の2)により、被相続人妻の持分3分の1を(亡)兄の弟名義人とすることができます。

次の1件で相続登記の申請書を作成し、申請します。死者((亡)兄)名義の登記をしません。第1の相続での登記を省略します。
なぜなら、遺産分割で相続取得する相続人((亡兄))が1名だけの場合、死者名義で登記するのを省略することができます。
この場合、登記の「原因」を「平成25年〇月〇日兄(兄の氏名)相続平成27年〇月〇日相続」と記載し、第1の相続で兄が相続したことを記載します。
もちろん、遺産分割による相続登記の方法(1の1)のように、死者((亡)兄)名義で相続登記をしても問題ありません。

      登記申請書(一部省略)
登記の目的 妻(兄の配偶者)持分全部移転
原   因 平成25年〇月〇日兄(兄の氏名)相続平成27年〇月〇日相続
相 続 人 (被相続人 妻(兄の配偶者)
      住所(兄の弟)
      持分3分の1 氏名(兄の弟)
添付情報
登記原因証明情報 住所証明情報 評価証明情報
課税価格   金○○円
登録免許税  金○○円

この登記をすることにより、(亡)兄の弟が持分3分の1を、(亡)兄持分3分の2の共有となります。
その後、(亡)兄の相続人弟妹が遺産分割で、(亡)兄持分3分の2のほか、(亡)兄の相続財産と併せて、誰と誰が何を取得するのかを決めることになります。

【相続登記相談(2)】の相続登記の方法:死者名義の登記ができるのか? 被相続人妻の共有持分3分の1を(亡)兄が取得する。

遺産分割調停で、次のような内容が決まりました。
(亡)兄(妻の後に死亡)が3分の2、その妻(被相続人)が持分3分の1を共有するマンションを、被相続人妻の兄姉と(亡)兄の弟妹が遺産分割調停をしました。
調停で決まった内容は、次のとおりです。
(亡)兄の弟妹が、被相続人妻の兄姉に対し、代償金として各500万円を支払う代わりに、被相続人妻の持分を(亡)兄が取得する。

前述の遺産分割による相続登記の方法(1の1)により、被相続人妻の持分3分の1を(亡)兄名義人とする死者名義の相続登記をすることができます。

      登記申請書(一部省略)
登記の目的 妻(兄の配偶者)持分全部移転
原   因 平成25年〇月〇日相続
相 続 人 (被相続人 妻(兄の配偶者)
      住所((亡)兄)
      持分3分の1 氏名((亡)兄)
      (申請人)兄の弟の住所・氏名(兄の弟が保存行為として申請)
添付情報
登記原因証明情報 住所証明情報 評価証明情報
移転した持分の課税価格   金○○円
登録免許税  金○○円

この登記をすることにより、(亡)兄は、妻から相続した持分3分の1と(亡)兄が自分で持っていた持分3分の2とを合わせて所有権全部を持つことになります。
これを(亡)兄の相続人弟妹が遺産分割で、ほかの相続財産と併せて、誰と誰が何を取得するのかを決めることになります。

遺産分割調停中に申し出された換価分割を参考にしてください。

まとめ:死者名義の相続登記(不動産名義変更):死者名義の相続登記ができるのか?

前述のように、死者名義で相続登記をする場合は、数次相続(相続が連続して開始)の場合です。第1の相続が開始した場合、この相続登記をしないうちに、第2の相続が開始してしまい、また、さらに、第3の相続が開始したような場合です。

また、前述のように、死者名義の相続登記をすることができる場合、しなくてもよい場合、しなければならない場合があります。これは、個々の相続事案により異なります。

第1の相続で、法定相続・遺産分割による被相続人の(取得した)相続人が1名で、死者名義で相続登記ができる場合、これをしてもしなくてもどちらでも相続登記ができます。
ただし、この場合、司法書士が代理申請する場合は、通常、死者名義の相続登記を省略します。なぜなら、2件で申請するよりも、1件で申請する方が司法書士報酬が安くなるからです。

第1の相続で、法定相続・遺産分割による被相続人の(取得した)相続人が2名以上いる場合は、第1の相続による死者名義の相続登記をしなければなりません。死者名義の相続登記を省略できません。省略できるのは、(取得した)相続人が1名の場合だけです。

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